エネルギーの高い感情は行動の動機になる

「感情に良いも悪いもない」というのは多くのコーチングや心理学の見解です。

良いか悪いかを決めているのは自分であって、感情そのものはエネルギーが高いか低いかがあるだけだといわれています。

エネルギーが高い感情とは行動に対する強い動機と考えられます。

ポジティブかネガティブかは自分自身がそう意味づけたというだけで、結果に大きく作用するのは、高いエネルギーの感情をどのように作用させるかということです。
ポジティブだからうまくいくとか、ネガティブだから失敗するとか、そんなことはないようです。
なんでかって、誰だっていつでもどこでもポジティブなわけじゃないですから。

エネルギー値が高い最高峰とも言える感情が不満です。

不満なんて感じたくないという人も多いかもしれませんが、エネルギー値は他の感情を出し抜いて圧倒的に高いと思われます。

例えば、「あいつのあの発言は何なんだ!!!」というような不満の感情です。

「○○の××な発言」という具合に不満というのは本人が原因をハッキリと認識しています。

そのエネルギーを行動にどのように作用させるかが重要で、感情そのものは 「ただ不満と感じただけ」 です。

例えば、「いますぐぶっとばしにいく!」 という行動のエネルギーになってしまう人もいれば、「いっぱい練習して見返してやる!」 という行動の動機として不満がエネルギーになる人もいます。

「いますぐぶっとばしに行かないし、いっぱい練習するのもめんどくさい。」 といって何の行動も起こさない選択をした場合、不安という感情が出てきたりします。
不安という感情に良いも悪いもありませんが、エネルギー値は低いといわれています。

不満なのに行動に起こさないわけですから、どんどん変化する状況に自分は何の対応もしないため不安になります。
そして、不安感がエネルギー値が低い理由として、漠然とした感情であるといえます。
当初の不満を放置したために起こった不安は、今の状況を放置したことによって、起こるかどうかもわからない、未来に対する漠然とした不安感となります。原因の不満はすでに意識から外れ、よって不安はエネルギー値が低いのです。

不安感を高いエネルギーに変容させるためには、不安の内容を具体的にして、不満に変容させると良いです。
不安感を解明するといくつかの不満になります。不満はエネルギーが高い感情として行動するための強い動機になります。

「本を10冊読む!」 とか 「毎日ランニングする!」 とか 「人に会いに行く!」 とか行動に強く作用します。

不安や不満があることがストレスというより、その感情をネガティブとジャッジして、考えることをやめ、行動に起こせない状態がストレスを増大させます。

これをマーケティングに応用すると、不安感の強い人を慰めたりポジティブな言葉で安心させても行動に起こすわけではなく、具体的な不満に変容させていけば、行動の動機をつかめるということになります。

繰り返しますが、不安感とは、起こるかどうかもわからない漠然とした未来に何のアプローチもしていない状態で起こります。

ということは、マーケティングとしては、不安感を解明した具体的な言葉で、「○○な不満や、△△な不満や、□□な不満でお悩みではないですか?」 と投げかけることで、ターゲットが行動に移す強い動機となるきっかけをつくることができるということになります。

動機がつかめれば、あとは行動に起こす理由をハッキリさせれば、ターゲットは行動を起こさずにはいられなくなります。

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